2014年8月29日金曜日

イワフジ GP-45V と GP-45A

先日 GP-45V を納品してきました。

お客様は GP-45A を使ったことがありましたが「材の送りスピードが断然早い」と、非常に好評でした。早すぎて慣れるまで時間がかかるとも言っていましたが、慣れれば A シリーズより作業スピードは格段に上がると思います。

この V シリーズ、林業現場人 vol.8 によれば熊本県にある泉林業がイワフジ工業へ提案して作られたもの。

A シリーズはヘッド部分が全旋回するタイプですが、V シリーズは A シリーズの全旋回をなくし(270度くらいまでは回る)にしたタイプです。
全旋回をなくすことで部品点数が減り、油圧系統や電気系統が簡素化されたことで故障しにくい機械になっています。
またヘッド部分に到達する油圧が、ローテータ部分で減圧されない(直接ベースマシンから送る)ため、結果として材を送るスピードが速くなっています。

ただし A シリーズの長所が全旋回するだけか?と言うとそうではないです。材の送り作業時に制動が取りやすい(止めたいところですぐ止まる)、枝払い能力が高い(と言う人が多い)などがあります。

そのため、一人のオペレータが固定して使うなら送り能力と耐久性重視の V シリーズ、複数の人が入れ替わり使用するなら使いやすさ重視の A シリーズがいいのかなと思います。


2014年8月26日火曜日

林業作業道の幅員についてのメモ

北海道と本州では伐採等で使用する重機の大きさが違い、その理由は傾斜による林業作業道の幅員にある。
森林作業道作設ガイドライン(案)によれば林道作業道は傾斜によって下記のような幅員を推奨しているのでメモしておく。

傾斜25°以下
 比較的傾斜が緩やかであるため、切土、盛土の移動土量を抑え、土構造を基本として作設することが可能である。
 6~8トンクラスの機械(バケット容量0.2m3~0.25m3クラス)及び9~13トンクラスの機械(バケット容量0.45m3クラス)をベースマシンとした作業システムの場合は、幅員3.0mとする。

傾斜25~35°
 中~急傾斜地であるため、切土、盛土による移動土量がやや大きくなる。
① 6~8トンクラスの機械(バケット容量0.2m3~0.25m3クラス)をベースマシンとした作業システムの場合は、幅員3.0mとする。
② 3~4トンクラスの機械(バケット容量0.2m3クラス以下)をベースマシンとした作業システム及び2トン積トラックが走行する場合は、幅員2.5mとする。 

傾斜35°以上
 急傾斜地であるため、丸太組等の構造物を計画しないと作設が困難である。
 なお、森林作業道の作設を選択する場合には、3~4トンクラス(バケット容量0.2m3クラス以下)をベースマシンとした作業システム及び2トン積みトラックの走行に限られるものと想定され、幅員2.5mとする。 

北海道では緩傾斜が多いため幅員が3mの場合が多いためバケット容量0.45立方メートルクラスのベースマシンが多く、それ以外の地域ではそれよりも小さいサイズのベースマシンが多くなる。


2014年8月21日木曜日

チルホール

倉庫を掃除していたら、チルホールが出てきました。



手動の小型ウィンチで、写真のタイプで1600kgまで引っ張ることができます。
今でも現役で活躍する道具で、普通に買うと10万円前後します。

林業の現場でもよく使われていたらしいです。
ですが、最近は機械化が進んだり路網の整備が進んだりしたせいで、利用する人は少なくなりました。