2014年3月25日火曜日

道具と技 Vol.8

道具と技 Vol.8 重機の現場テクニックを読んでみました。



Vol.8 では高性能林業機械の使い方や現場での工夫、気を付けている部分など6事例を挙げています。
各事例は施業地のパノラマ図を使用した集造材の作業システムの全体像から始まり、使用している高性能林業機械やどういった付加機能(ロングリーチだったり、自作のガードや計測用の物差しだったり)の紹介があり、後半はオペレータの育成についてや作業をスムーズに進めるための工夫などが書かれています。

オペレータの育成ひとつとっても、「チェーンソーでの伐倒は一番危険だからまずは重機で覚えさせる」という人と「まずはチェーンソーで伐倒の経験を積まないと機械には乗れない」という人がいたりと、考え方がこうも違うのかと驚きました。

ほかにも現場での工夫は、一つ一つは小さなことですが、色々と仕事の参考になりそうなものが多くて購入して良かったと思います。
一つ残念な点としては全国各地の現場を紹介していますが、北海道の事例がないのは少し残念でした。

2014年3月11日火曜日

林業機械化推進シンポジウム in 札幌へ行ってきた

3月10日に開催された林業機械化推進シンポジウム in 札幌へ行ってきました。
林業機械化推進シンポジウムのチラシ

このシンポジウムは先進的林業機械緊急実証・普及事業によって行われた事業の報告会という位置づけのようでした。



前半は自然産業研究所の方や林野庁、森林総合研究所の方から現在の先進的林業機械に関する基調講演でした。内容としては先進的林業機械緊急実証・普及事業で行われた事例の全体的な紹介や現在の木材の利用状況や補助などの説明などでした。
下川町の現地検討会で聞いていた内容が多く新しい情報は少なかったと思います。

後半は各事業体への導入事例で4つの事例発表がありました。

下川町森林組合の事例はこちらに記載している内容のため省略。

有限会社橋元林業の事例ではハーベスタ付き8輪駆動林内作業車によるワンマンオペレータ作業システムが紹介されました。
使用した機械は松本システムエンジニアリングが開発した伐倒から集材まで可能な、かつ林内走行も可能な作業車でした。ほかにもウィンチがついたりアーティクレート方式(車体が真ん中で折れ曲がる)だったりとインパクトは今回の発表の中で一番大きかったと思います。
ただ残念なことに一部開発が追い付いてない部分があり、今後も気になるところではありました。

山口県東部森林組合では荷台が拡張・収縮するタイプのフォワーダが紹介されました。これは林地残材を圧縮して効率よく搬出するために考案したものだそうです。

門脇木材では改良型粉砕機が紹介されました。これはトラックの荷台に直接チップを搭載できるようにコンベア部分を伸ばしたものです。

ここで面白かったのが、山口健東部森林組合さんと門脇木材さんが「一緒に検証したらもっと効率あがるかも?」とお互いに情報交換していたところでしょうか。ちょうど川上から土場までの検証と土場から川下への検証がいい具合にマッチしている感じでした。

せっかくのシンポジウムですし、こういった相乗効果が期待できるマッチングが今後ともできるといいと思います。


2014年3月2日日曜日

平成25年度 林業普及指導事業報告会に行ってきた

平成25年度林業普及指導事業報告会に行ってきました。
ほかの予定があったため後半部分は参加できませんでしたが前半部分だけでもメモとして残しておきます。



印象として残ったのは将来木施業や天然更新などの単語で、植林や造林の話が多かったように思います。去年からバイオマス発電での需要増で伐採が進んでいるのも関係するかもしれませんが、造材に比べると造林は少ないようです(下記の画像は確か十勝の資料だったような。。。)


解決策としては伐採業者と山林保有者への働きかけということでした。山林保有者は後継者問題や後継者がいても山林を破棄してしまうケースなどがあり、植栽へ向けて説得を試みるというようなニュアンスでした。伐採業者へは情報交換しつつ植栽へ向けての啓発や各種制度の周知というのがありました。



質疑応答の中で「伐採業者が高性能林業機械で木をばっさり持っていき、林道含め山がめちゃくちゃになる」というのは気になりました。木で生計を立てているのに、本当にそういった事実があるなら是正しないと自分たちの食い扶持がなくなりますしね。

鶴居村の森プロも気になりましたね。いつか見学してみたいものです。

それにしても背広の人が多かったなという印象。実際の現場の人へ届ける工夫が必要なんじゃないかなとも思いましたが、意外と背広で参加しているかな?