プログラムとしては、前半が高性能林業機械を使ったデモで後半が森林総合研究所からの講演でした。
まずはデモ。
デモ会場は講演会場となる下川町総合福祉センター から車で15分くらい離れた森の中。デモは2種類あり KETO のハーベスタとイワフジの U-6BG の組み合わせと、PONSE のハーベスタおよびキャリアの組み合わせでした。
イワフジ U-6BG
PONSSE Beaver
PONSSE Gazelle
KETO とイワフジの組み合わせは北海道でもよくある組み合わせで、人力で行うより当然早いよねという感想。
それに比べると PONSE は機械が大きいしハーベスタ「Beaver」はアーム部分が10mまで伸びるので、作業範囲は広いし余計な移動がなく作業が早い印象は受けました。ただし、この時のオペレータはフィンランドから来日した PONSE のトレーナーだったので、余計に上手に見えたのもあると思います。
正直な感想としては PONSE の方が作業効率は高そうでした。ただ、本体価格が国産のものより2倍以上する(という噂話をしていた)、修理や部品交換ができる業者がいないなどを考えると、まだしばらく国内で導入する業者はいないように思えます。
後半は下川町総合福祉センターへ移動して森林総合研究所からの講演。
佐々木氏の講演では森林経営のコストの話から機械化伐採システムの構築、伐採システムの分類やドイツとの比較、作業システムと生産性の話など多岐にわたりました。
気になったのは生産性と生産費の部分。3-4人でチェーンソーを使用した場合1日7-32立方メートル/人日、これが2人でハーベスタとフォワーダを使用した場合は30-60立方メートル/人日と目に見えて増える。これが、生産費になると前者が2400-5300yen/立方メートル、後者が2600-3800yen/立方メートルとなっていた。
(この話自体は林野庁の林業の再生に向けた生産性向上の取組に記載があった)
生産費の前提となる数式がわからないですが、PONSE の機械価格が国産のものより2倍以上となれば国産をもう一セット買ったほうが生産性も生産費も安くなるような気がしますね。
二つ目の講演は中澤氏による実証実験の概要説明でした。
そのあとの質問でも、バイオマス対応フォワーダとか、北海道では冬季の主伐後すぐに植栽できないから本州とは違うシステムが必要とか、日本と北欧の木材流通システムの違いとかいろいろ話が聞けて勉強になりました。
下川町は森林総合産業特区に認定されており、今後もこの事業は続くらしいので機械があればまた見学したいと思います。
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